◇Qメーターの試作◇

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 Qメーターという測定器は、今はあまり使われないようです。それでも自作コイルの同調点とかコイルの性能が分かる便利な機械だということが分かりました。
 調べてみると回路自体も簡単で、これだったら簡単にちょいちょいと組み上げられそうです。たぶん・・・・ 早速、材料を集めて試作してみることにしました。参考にしたのはヒースキット、それに加えOMさんからいろいろご指導をいただき、なんとか使えるようになりました。

*試作したQメーター*


 発振部は12AT7のコルピッツ4BAND、検知部は6BN8の検波に12AT7でメーターをドライブしています。最初は6BN8を2本使い、2極部をパラ接続にそして3極部でメーターをドライブしようと思いましたが、回り込みがあるといけないので各段を独立としました。この6BN8の検知部はQMの心臓部にあたります。ヒーターも別系統としました。
 表示部は、使い易いようにRFの出力計とQの測定メーターを別々にしてみました。おまけとして発振部を利用し、外部出力端子とカウンター出力端子、更に検知出力からオシロを付けられるように出力端子を追加しました。これは、OMさんからヒントをいただき後から追加です。これで、ラジオの調整にも使える機械になりました。
 また、発振部には自作コイルの発振実験用にと入力端子を付加してあります。ここに水晶発振器を付けると水晶の周波数で発振します。カウンターを付ければ、水晶のテストもできるわけです。変なQメーターになりました。

ブロック・ダイヤグラム

こんな感じで4つのセクションを組み合わせればいいのだろうと安易な考えで


ケースも自作、2つも・・

コンパクトに作ろうと計画しましたが・・・ダメだそうです。

2度目の箱はダイアルが大きくなりました。


 最初は大失敗、小型すぎたようです。OMさんからご指摘をいただきました。測定器のメーターなどの表示部は大きい方が、文字入れも楽で使い易くなるということです。何となく大げさになってきました。「簡単にちょいちょいと組み上げられそう」が目的ですが、後からいろいろアイデアもいただき、変化していく簡易Qメーター・・・・どんなふうになるんだろう。だんだん不安になってきました。

シャーシ後部 


 後ろから眺めてもシールド板で何がなんだか?ラジオのイメージは全くありません。発振部、検知部はブッシュを使いシャーシから完全に浮かしたセッティングです。思いつきでこうしましたが、なんでもこれが良いそうです。球のFMチューナーのフロントエンドはこうなっています。
使用球は定電圧管を含み全部でMT管5本です。その割に大きな箱になってしまいました。Q表示のメーターは80角で、RF出力は48角です。共に100μAを使用しました。
 周波数表示とバリコンの容量表示は使わない付録などのCD盤に印刷した紙を貼り付け、上から透明のCD保護盤で挟んであります。このCD盤の固定方法はいろいろ試しましたが、大阪のOMさんに金具を探していただき助けていただきました。これは、カップリング金物みたいなものです。そしてワッシャーでCD盤、最後はツマミで挟むという方法で落ち着きました。



 

検知部


 【作り終えて】
 いろいろコイルを付けたりして計測してみました。自作プラグインコイルは、100もなくてガッカリしました。発振部は思ったより安定していて15分も経てば落ち着きます。
 最後になりましたが、作ろうとしたきっかけは掲示板で知り合った神戸の方が、PICで実験をされていました。面白そうだなぁ〜と思っていたところ、既にOMさんが真空管で作られている事を知り、球でチャレンジすることにしてみました。
 基本コイルは、神戸のOMさんが巻かれたものをお借りしました。校正方法など詳細は、三重のOMさんにと発振コイルまでお世話になりました。また大阪のOMさんにはメーターとか分散コンデンサーそして小物など大変おせわになりました。小物類では青森のOMさんにお世話になりました。皆様方には大変お世話になりました。感謝申し上げます。
 簡単にと計画したものが、ちょっとばかり手の込んだものになってしまいました。

<2005.08.12>


◇回 路 図◇

 回路図を追加してみました。半分はたどたどしい記憶で細かなところは省いてあります。発振部は割りと安定したコルピッツです。検知部のVCは適当なものが見あたらず、親子バリコンをパラで使っています。
 赤いコイルのところに測定用のコイルをセットします。6BN8の3極部は使用していません。

<2005.11.02>


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