Arch Audio T2


 けったいなものを見つけました。これは、アウトレットショップで見つけたジャンク品とかいうもの?
 マスクはレトロ調みたいでなんとなく良い雰囲気なんですが、製造は中○製!蓋を開ければ、なんじゃこれ?みたいな・・・ 


 電源を入れてみればちゃんと音が出ました。しかし、異様に強いハム音!小音量だと使い物になりません。個人的にですが・・・
 それもそのはず、SPの真後ろでアンプ兼電源ユニットの下に電源トランスがセットされているからです。それにシールドもろくにされていないような普通のトランスです。誘導ハムというのか・・・
 主な特徴は真空管が1本使われていることでしょうか。使われているのは中国製の6N3Pという双三極管でした。


◇改 良 後◇

丸いダイアル窓が良い雰囲気・・・


 この丸窓が気に入っただけなんですが、やはり今時のもの、バックライトはオレンジのLEDです。
 その他にSDカードとUSBメモリに取り込んだMP3やWMA形式の音楽を聞くことが出来るという代物、BGMを楽しむのに最適だと思います。ただし、ステレオではなくモノラルです。
 今時モノラルっていうと「なんだ〜」と思われるかもしれませんが、レトロ調ならやっぱりモノラルが似合うと思います。
 入れ物はブラックオーク調の木箱でスピーカーBOXに機器を詰め込んだ感じで、SPは12cm!だと思いましたが、かなり強力なマグネットが付いています。
 木箱は正確にいえばMDFという中密度繊維板になります。これって水を含むと膨らむ板ですが、とっても丈夫です。


◇大きなマグネットのSPユニット◇

ドライバーを近づけようものならペチャ!SPを外すのに苦労しました。


 元々は2Way仕様でツイーターがダイアルの上に付いていました。
 ネットワークを見ると普通の縦型電解コンデンサーを入れただけの超手抜きです。こんなものなので良いといえばそれまでですが。
 12Cmからも高音はしっかり出ていることもあり、その他訳あって接着剤で固定してあったツイーターを外しました。
 接着材で固定といえばこの国のオリジナル?何でもかんでも接着材で止めてあります。下手すれば壊れるし、外すのに苦労します。とっても・・・


◇電源SW増設◇

使いにくいのでフロントに追加しました。


 据置の箱形タイプは何気なしに上に物をちょんと置いてしまいます。余り良いことではありませんが・・・
 置いたまでは良いのですが、今度はSWを入れにくい!何故なら裏に付いているのです。乗せた物を降ろして入り切りの操作はとても面倒なのであります。
 パネルを眺め、何処か適当な場所を探します。内部基盤に触れず取付が容易で、デザインを大きく崩さないところ・・・
 ここかな〜?と決めたのはツイーターが付いているところです。
 12cmのメインSPはフルレンジのようで高域もしっかり出ています。というわけでツイーターを撤去することにしました。
 SWはガラクタ箱に転がっていた丸いシーソーを付けました。これで操作性は抜群です。でも、なんで裏に付いていたのかな〜?正面の方が絶対良いのに・・・国民性なのかしらん??


◇後  部◇

トランスは移動したのでダクトからちょっと見えます。


 ハムの主な原因は電源トランスの位置でした。
 その為、部分的にリード線の延長と穴開け、コードの保護をして取付場所の変更です。
 これだけでかなりすっきりしますが、まだ若干!てな訳でアンプ回路にちょっと手を加え相当スッキリという感じになりました。耳元ラジオでも全く気になりません。でもパワーが減りました。パワーより聞き易さを選んだというわけ・・・
 しかし、ぶ〜んという音が好きでたまらない方はそのまま使っても支障ないと思います。

 裏板には元からの電源SWが見えます。このSWはそのまま生かしてあります。メインSWとしても良いのかも?
 また、FMアンテナも取って付けたようにちょこん!でも前から見えなくて好都合なのかも?


◇付いていた真空管◇

真空管も下からLEDで照らされます。


 真空管はダミーではなく低周波増幅として使われているようです。更に下からオレンジのLEDで照らされます。
 6N3Pは当然ですが中国製でした。この球は確か手持ちが・・・というわけで中国管からロシア管に変更しました。そしたら、なんとなんと期待どおり、な〜んも変化無しでした・・・ちゃんちゃん!
 この球って意外とノイズも少ないみたい、まぁこんなものだろうか・・・プリアンプにも十分使えそうです。
 この球のお陰で音色もデジタルのツンツンした感じがなくなり柔らかな音色にしているのだろうか?なんか良いのです。特にラジオの音色は柔らかくていい感じ・・・


◇終わりました◇

パネルは光沢のあるピアノ調のプラ?


 これはカセットやCDのように回転部分などのメカが全くないのでそれらのノイズは皆無です。
 そして、ハムも消え操作性も良くなり、音は柔らかいしBGMに最適になりました。
 裏に貼ってあったラベルには「ニッセン」とありましたので通販で有名な所かと思います。こんなものですが、ノーマルのままでは使いづらく、それなりに手を入れれば立派に使えることが判りました。
 こんなのを見ると製造国のレベルは、まだまだって感じがしました。また、耐久性についてはとても調査できないので、普段使ってどれくらい持つかな〜〜?と気長に待つしかありません。メカ部分がないので相当長持ちするとは思いますが・・・

 使用してみてですが、この機器には再生時の曲名とかの表示部がありません。つまりカードを差し込んだら、ひたすら聞き流すだけという感じです。ありがたいことにコンセントを抜いても直前まで聞いていた曲から再生してくれます。
 また、フォルダー選択とかの機能はありません。カードやUSBメモリに膨大な曲数を入れて、選曲しようとすれば大騒ぎです。
 曲数や曲順はちゃんと整理しておかなければなりません。いずれにしても聞き流し専用機となるでしょう・・・・
 まぁ、こんなもんだから、こんなもんでしょ。あんましーかな?


おしまい・・


<2011.09.09>


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