ちょっと大きめですが、モノラルのラジカセです。
どうやら、BCLラジオ付のカセット・プレイヤーというものらしいです。
SWが3バンド、MW、FMの計5バンドラジオです。BCLブームの時代に流行ったものだそうです。 私は、NHK第1が聞こえればよいので、短波帯には大きな拘りはありませんが、無いよりはあったにこしたことはありません。そうはいっても、偶には短波帯を覗いて、異国の情緒を楽しんでいます。 |
強いていえば、カセット部はソニーのあまり良い方の部類ではないでしょう。確かこの時代の高級機?はツインキャプスタンを採用していたと思いました。
音は?というと、やはりお粗末なものです。これは、音質重視の設計ではなく、ラジオの性能を重視したもののようです。 ハイカットはノイズカットに役立ちますが、BASS/TREBLEのTONEコントロールまでは、あまり意味がないような?流行のアクセサリー程度かと思いました。 ラジオ部は、ダブルスーパー方式で、短波帯は普通のラジオに比べガンガン聞こえます。それに、選局も容易なBCL機といっても良いでしょう。でも、ハム用のジェネラルカバレッジなどにはとうてい敵いません。 それでも、そこそこ短波帯を手軽に楽しめます。BCLラジオとしてはとても立派な作りです。 性能とは関係ありませんが、娘があまり好きなデザインではなさそうです。どうも、両サイドのハンドルが嫌なようです。撤去と思いましたが、穴ぽこが残りますので、なんとしたものか・・・ |
○メカニックなデザイン・・ハンドルも当時の流行?・・・○
◇正 面◇
カセット部はチョットお粗末かな?珍局を即座に録音するには便利な機能です。
◇裏 面◇
外部アンテナ端子も設けられている。
分解はかなり簡単で、裏のネジを何本か外し、ツマミ類を取り、カセット部の蓋を外せば、パカンと前後に分かれて中身が残ります。5900より簡単です。 |
ツマミ類を外します。
とりあえず内部を取り出したところ
ここまでは意外と簡単に分解出来ます。
ダイアルフィルムがずれていて受信周波を読み取ることが出来ません。とりあえず下限を0目盛り、上限は10の目盛りにダイアルメカ分解して合わせます。
写真は、フイルムを0の目盛りに合わせたところです。あとは発振器を使い受信周波数をスケールと合わせるだけです。(オッシレッターコイルの調整) ただ感度が極端に悪い場合は、IFTやトラッキング等の全般な調整が必要になります。このラジオの場合、そこそこ聞こえたので周波数調整のみにしました。 こういったラジオの場合、高い周波数に行くほど多少は感度が悪くなります。 また、面白いことに、24Ωなどというスピーカーが付いていました。SONYの製品にはかなり変な?インピーダンスを使ったラジオ等が見受けられます。多分、この頃の製品だと思いますが・・・ |
◇内部基板の様子◇
無線機程ではありませんが、ラジオとしては立派な作りです。
蓋をしても裏の窓から多少の調節が出来るようになっている。ありがたい配慮です。 |
○カセット部の整備○
こういった機械で、ヘッド廻りの磁気を取り除きます。
電源を切り、消磁器のスイッチを入れたままテープヘッドまわりに先端を近づけ、左右に数回振るように動かします。この振りを止めないようにすることが大切です。
この機械はもう無いかもしれませんね。ヘッド・イレイサーとかいいました。 |