SONY CMT−C5


◇コンパクトコンポーネントシステム◇


 非常に奇妙な形をしたコンパクトステレオが手に入りました。ごく普通に壊れています?壊れて調子悪くなった為、きっと要らなくなったのでしょう?直すにしても費用が嵩む今の時代ですから・・・
 じゃぁ、何処が悪いのかな?って、いたずら大好きの私のことです。ラジオくらいは大丈夫じゃないのかなぁ〜と頂いてくることにしました。けったいな格好してるし、面白そうです。なんとなく・・・


◇スピーカーボックス◇

鉄人28号みたいに鶏冠?がある。


 スピーカーの鶏冠(トサカ)はヒートシンクです。左右それぞれにメインアンプが組み込まれていて本体から電源供給されていました。この為、違うスピーカーを接続して楽しむことは出来ません。
 これは専用の端子で本体に接続するようになっています。接触不良だとブ〜ンというハム音が入ります。
 2Way バスレフで、9cmウーファー6Ω、トゥイーターは2.5cmです。小型の割に音は、まぁこんなものかな、BGMには良いのかも?


◇ループアンテナ◇

な〜じかは知〜らねど〜♪♪パナソニックちゃん!


 本体は145(W)×125(H)×273(D)mmと正面から見る限り非常にコンパクトになっています。この中にFM/AMとCDプレーヤーそれにMDプレーヤーが組み込まれているのです。蓋を開けて中を見ると、意外と大きな電源トランスが目に留まります。
 電源を入れてみると案の定、ラジオはちゃんと働きました。ただし、AMはループアンテナを付けないとウンともスンともいいません。
 チューナー部は、PLLシンセサイザーにより超小型になりました。見てみると電源トランスの横に小さな四角い金属ケースに収まっていました。
 また、ループアンテナは付属していなかった為、手元に転がっていたパナソニックのを付けてます。従ってパソナニコンポってのになりました。??


◇比較的大きな電源トランス◇

サイズの割にずっしり感じたのはこのトランスが使われているから?


 ラジオ(AM)を聞くとこれがまた聞き易いんです。ホームラジオというのかステレオレシーバーで聞いている感じです。昔風に云えばHiFiラジオ・・ってところでしょうか。
 ところで「ごく普通に壊れている」というところは何処なのかというと、MD部でした。MDを入れてもしばらくして、むにゅうーっと排出されます。何も読み込みません。
 分解して見ると第1の原因は「ホコリ」でした。それも、もの凄いものでピンセットで掴めるくらい内部に詰まってピックアップの表面は真っ白けっけ!


◇MD部を取り出し◇

やっと取り出したMDプレーヤーの部分

こちらはCDプレーヤーの部分、共に掃除後です。


 それもそのはず!というのも、ちょっとホコリっぽい場所で使うとすぐにこうなってしまう構造なのだから仕方がありません。超小型化とデザインを優先して作られた製品?、この絡みから電源部放熱器の面積を確保できず、ファンで強制空冷とした為?
 このファンの力で隙間という隙間から内部にホコリが吸い込まれて直ぐに付着、蓄積という経過をたどるのです。また、静かな所だとファンの音が意外と気になります。
 ところでー私の部屋は大丈夫かしらん????掃除しなっくちゃ!


◇デジタル入力端子付き◇

光デジタル入力端子が付いてます。なんでもパソコンに取り付けて使うのがベストだとか?


 このファンは曲者ですが、どーゆー訳かヘッドフォン端子も後ろに付いてます。なんで?と思いましたが・・・それに、光デジタル入力端子が付いていました。
 もしもパソコンに光デジタル出力が付いている。または、対応のサウンドボードを持っているならこれって十分遊べるでしょう。純正のパソコンスピーカーより面白いと思います。アナログならカセットデッキの再生端子を利用するという手もあります。
 デジタル入力端子には、他にCD、MDプレーヤーも接続出来ますが、本体にあるので意味ありません〜。かといって他には・・・・思いつかない〜〜〜!
 でも、光の入力はあっても出力は無いのねこれ・・・。考えてみればラジカセの延長上のようなもの、拡張性、システムアップなんてあるわけ無いですね。ラジカセと同じで、手軽に楽しめる簡易ステレオと云った方が正解なのかもしれません。
 それもホコリの少ないちょっとザワザワしたところに適した製品といえるでしょう。どこだ、そんなとこ??


◇MD部試験中◇

ピックアップは市販のMDクリーナーでは綺麗になりません。


 こういうシステムって分解に凄く悩みます。特にソニーさんは・・・。
 それに各ユニットは、FPC(フレキシブル プリンテッド サーキットの略)というフレキシブルプリント配線板で配線されています。これって便利ですが、何度も抜いたり差し込んだりしてると接続部が捲れてくるのです。
 この為、最小限で(5回くらいは大丈夫かな?)調整なりセッティングをしなければなりません。
 とりあえず眺めてみて構造を確認してから分解します。取り外し等はそ〜〜〜っとが基本です。なんたって精密機械ですから・・・
 上側のCD部を外すと出てくるのがMD部、制御基盤の下がメカです。付着したホコリを払い、ピックアップはCDレンズクリーナーを毛羽立てた綿棒にしみ込ませ、そ〜っと、そ〜っと、もうひとつおまけにそ〜っと拭きます。
 拭き取った後、曇りが取れない場合はレンズ内部までホコリが入ったと考えて良いです。こうなると分解は、ほぼ不可能です。そっくり交換するか、諦めましょう。
 今回の場合は表面だけで済んだのでラッキーでした。しかし、分解掃除も終わり、MDだけセッティングして試験したところ、再生するMDと出来ないMDがあるという現象が出ました。
 レーザー出力の調整では解消しません。排出されるディスクを何度か入れると読み取ってくれます。う〜〜ん????です。


◇CD部はスロットイン式◇

入れる時と取り出す時は、あかんべーみたいです。


 この原因はどうしても判らず、しばらくそのままでしたが、どーしても気に入らないため、あれこれと・・・悩む日々がー・・・ あったかな?
 読み込むディスクと読まないディスクを調べると、ほんの少しケースの厚みが違うことが分かりました。数コンマのことですが・・・
 これが原因?とそれぞれのディスクが吸い込まれる様子を眺めていると・・・あれ?ガイドレールがなんか変?微妙に・・・
 どうも読み込まなくなったとき、前オーナーが無理にガチャガチャ押し込んだ感じです。よーく見たら、スロットガイドに若干の曲がりがあります。何したんだろ?逆さまに突っ込んだ?
 なにかでスロットをグリグリしたような?そんな感じです。またまた分解してそこをドライバーで矯正したら、なんとまぁー普通に働くようになりました。録音も正常です。めでたしめでたし・・・でした。
 原因が分かれば大したことではありませんが、分かるまでに非常に悩んだ製品でした。CD部はあまり使わなかったようでなんともありません。キュ〜ン、キュンと一発で読み込みます。
 ただ、CDはトレー式で無くスロットイン式です。スマートですが、これってCD盤に細かなキズが付き易いんです。どちらかっていうと個人的にはあんまし好きではありません。


◇記念撮影その1◇

ステンレスでピカピカしたケースカバー、SPにもLED


 真空管好きには全く興味のない製品ですが、ピカピカして面白そうだったので手がけてみました。
 先にも記述しましたが、コンポーネントシステムなどと考えるのは野暮なこと、ラジカセの延長の製品と考えていただければ良いのかと思います。ただし、性能等はラジカセ時代に比べると大変向上しています。これもデジタル機器の発展によるものかと思います。
 アクセントとしてスピーカーにほんのりとLEDが灯るのも面白いです。これもメインアンプをSP内に組み込んだ為出来る技だと考えます。
 気に入らない点というか、あまりいただけないのがファンによる冷却とCDのスロットイン式というところでしょうか。そんなとこかな?
 そういえばLEDが1個切れかかって灯ったり消えたり暗くなったりしてました。チップ抵抗かな?と調べたところLEDの不良でした。これは直らないので交換しました。


◇記念撮影その2◇

LEDが綺麗です。ただそれだけ・・・


 このセットは、ご覧頂きました黒と他にシルバーがあるようです。
 シルバーのセットはLEDも青なのかな?としたらLEDがあまり目立たないような気がします。まぁ、これは好みですからなんともですが・・・
 出力は片CH当たり20Wもあるようです。私はこれでフルボリュームにしたことがありませんのでなんともいえませんが、迫力あるのかな〜?って思いました。
 最後になりますが、交換したLEDは左側上のファンクションボタンです。


<2010.08.06>


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