◇SHARP MD−F230Z ミニコンポ◇


部品取りの予定・・・でしたが


 あっ!MDが付いている・・・。このピックアップが生きてれば他の機器に使えるかも?って目に留まったCDラジカセみたいなものがありました。でもこれは一体型ミニコンポだそうです。
 長方形のすっきりしたデザインで何となく良い雰囲気、使えれば儲けもの、でなくても部品取りになるなぁーと頂いてきたものです。
 どれどれと早速調べてみるとFMはOK、MDもOKでCDもちゃんと読み込みました。ありゃー大丈夫じゃん!とCDを聞いていたところ1分間ほど再生したらプツンと音が出なくなりました。その後はNO DISKと表示されてウンともスンともです。
 なんでなんで〜?といじくり始めたのが運の尽き、ドツボにはまってしまいました。 


◇外  観◇

これでもコンポ?ラジカセみたい・・・


 入手時は綿ボコリはあるものの大変綺麗な状態でした。すっきりしたデザインで出っ張りもなく、どの部屋に置いてもマッチしそうな感じです。そして大きさも手頃な為、傍に置いて本を見ながらBGM用としても最適みたいです。
 ただ電源トランスの取付方向が悪いのか、耳元で聞くとブゥ〜〜ンと小さなハム音がします。それも右側だけ・・・・これは昔風でいうとちゃんとアンプが動いているという証拠らしいです?ってことはレトロ感覚も持ち合わせているという事なのかしらん?パイロットランプならぬパイロットハムって言うのかなぁ?
 右側スピーカーの後ろに電源トランスが付いてるし漏磁してんだろーな〜。


◇CD部検証◇

どーゆーわけかコンセントから抜いておくとしばらく再生するんです。
※写真のような使用法は危険なので無闇にやらないこと。


 MD/CDにラジオと一見豪華なシステムに思いますが、メーカーはシャープ!今までの経験からするとシャープやAIWAのCDラジカセは耐久性に欠けるという印象がしてなりません。
 というのも現行品が良く粗大ゴミ置き場に出ていたのを思い出すからです。でも、これは平成14年頃の製品だし毎日使って壊れたとなれば、単に寿命と言うべきかな?まぁ普通でしょうか。
  寿命とはいえ、ちょこっと動くとなんとかしたくなる私の悪い癖、なんだかんだと数時間も手を入れてしまいました。こーんなものにぷんぷん!
 それでも聞いてみると音色はデジタルのツンツンしたところも抑えられ、妙に嫌らしい低音もなく丸い感じで意外と聞きやすい印象を受けました。軽く聞き流すなら、大きなシステムを使うより扱いやすいし、節電にもなって非常に便利みたい?ちったー世の中に協力しなくっちゃ!エアコンも要らない田舎だけど・・・・


◇◇

ブルーのLEDに表示部が綺麗で見やすい。


 リモコンがないので細かな操作は全くできません。ハード・オフとかで見かけたら購入するとしても問題のCD部を何とかしようと思います。
 調べてみると分類はミニコンポ、価格は「オープン」とあります。一体なんぼなんやねん!あいまい表示みたいで、こういうのは大〜嫌いです。
 また、これにはサウンドエンハンサー回路が入っているそうな。これってな〜に?音のメリハリを強調とかなっているのでエフェクターみたいなものかな、実際は音質を整えたり強調する回路みたいです。
 カラーバリエーションはシルバーとブルーそしてピンクがあったそうです。
 発売は平成14年で2万円前後、実勢価格は1万後半ではなかったでしょうか。こういうのはあまり興味がないので、まじまじとショップで見ることもありませんでしたし、よー判りません・・・
 スペックは下記のとおり・・・・だそうです。
 ●実用最大出力:2.5W+2.5W(JEITA)
 ●スピーカー:8cmフルレンジスピーカー(4Ω)×2
 ●出力端子:ヘッドホン出力:16〜50Ω(推奨32Ω)
 ●消費電力:AC 23W
 ●電源:100V AC、50/60Hz
 ●外形寸法:410W×158H×203Dmm
 ●質量:約4.0kg
 コンポというのに外部入力端子がありません。コンポなら欲しいところですが・・・


◇内部基盤◇

一番下は電源部の基盤


 辛うじてCDの読み取りはする為、内部基盤のトラブルかな?とメイン基盤を取り出してみると、なんともお粗末なハンダ付けに目が留まります。
 これだと接触不良が原因の可能性もありそうな感じです。あまりにも酷いところを各所やり直すことにしました。
 再半田は結構細かい作業になる為、根気よく進めます。再半田のあと基盤を元通りに組み込んでCDをセットしたところ、なんとなんと・・・・・・変化無しー。やっぱりピックアップが弱ってしまったようです。
 それじゃーと出力調整をしてみることにしました。でも、これも変化無しー。そしてしばらくほかっておくと読み取るんですよねー。これがまた憎たらしいとこ・・・


◇ピックアップ◇

以外と大きなレンズが使われてます。


 レンズに汚れは見えませんでしたがとりあえずふきふきしました。透かしてみても曇りが無いのでレンズはOKのようです。
 このタイプは蓋が開くタイプで、簡単にピックアップレンズを見ることが出来ます。言い換えれば汚れやすいし指が触れることもあります。
 この時、もにょっと曲げようものなら焦点が狂ってお釈迦になることさえあります。
 これら考慮すれば、掃除は容易という利点があってもトレー式の方が絶対に安全でしょう。
 また、レンズは外側を拭いても中が曇っていることがあります。この場合はピックアップを分解してレンズを外し綿棒で拭き取るしかありません。それでも読み取らないならレザー素子の寿命ということになります。
 この素子の交換は不可能に限りなく近いのでピックアップの交換が必要になります。また、分解掃除が面倒な場合も交換の方が手っ取り早いです。
 交換も修理も面倒な場合は新しい機器を買い求めましょう。不思議なことに、この手の機器は修理代より新品の方が安いと思います?


◇ピックアップ交換◇

新しいピックアップに取り替えます。


 読み込むけどすぐ止まる!う〜ん・・やっぱり寿命のようです。じゃあ、やっぱり分解!MDのピックアップ部をはずして〜と思いましたが、あまり傷もなく、サイズ、音色そしてBGM用として気軽に使えそう・・・って考えると何となく勿体ない!たとえこんなもの?でも・・・・
 ピックアップの寿命と判明したので、何かないかなぁ〜と何気なく見ていると、なんとまぁ、ピックアンプ単体で販売しているところを発見!早速お願いすることに・・・
 一般ではピックアップの販売を行っていないので、メーカーへ修理に出すより大変安価になります。

 数日後、宅急便扱いでとても小さなものが届きました。保証の関係かもしれませんが宅急便!
 説明によれば「基本的にはノーサポート、そして調整済みですからそのまま使えます。」とのこと。更に「任意に調整された場合は交換不可」とのことです。これは全くデタラメです。
 機器のバラツキがあるため調整は必至です。何処の業者とはいいませんが、売るだけ売って後は知らん!の代表的なところみたい?当然ですが、こういうところなので取付マニュアルはありません。自信のない方は手を出さない方が安全でしょう。


◇交換後の試験中◇

大丈夫かな〜と心配はありましたが・・・


 こういう業者なので心配はありましたが、とりあえず交換してみました。案の定「Cannot read!」が表示されます。
 運が良ければそのまま使えますが、やっぱり使えないので出力調整を行います。基本は出力を段々上げていくです。いきなり最大にするとピックアップを焼損することもあります。下手するとワイヤーも焼損ってことになりますので・・・(※交換や調整はあくまで自己責任になります。)
 そろりそろりと繰り返し調整するとディスクが元気よく回り、読み込み成功になりにけり・・・
 続いてPLAYボタンを押してCDを数枚聞いてみたところ音飛びもなく順調!出来た出来たということでおしまいです。音飛びチェックに時間は掛かりますが、作業は非常に簡単でした。
 で・・・なんでお金までかけて、こんなの直さなくちゃいけなかったのでしょう??CDやMDを聞く機器なら他にもあるのに掃除やら再半田、モニターにかなりの時間を費やしてしまいました。直ったけどお金と時間を無駄にしたような、そんな気分です。
 ものは大変しっかりしているようですが、なんとなく雰囲気の悪い販売店にお願いしちゃったのと、ちぃーっと動いたのがいけなかったんでしょう。たぶん・・・


◇リモコン入手◇

これで全ての機能が楽しめる?


 リモコンがないとなんともならない機器はあまり好きではありませんが、せっかく動くようになったのだからこのままでは面白くありません。
 そういえば?と・・・後日、いつものところへ出かけたところ、それらしきシャープのリモコンを見つけました。
 一緒にもらってくれば良かったのですが、予定は部品取りだったものですから・・・。まぁラッキー!ということでめでたしめでたし。
 あっ!ループアンテナが無いじゃん!


<2011.07.07>


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