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ドーム型ラジオ ��

我が家にとても古めかしいラジオが里帰りしました。

  かれこれ5年近くも前に手がけさせていただいたST管のドーム型の5球スーパーです。
 何故に帰ってきたかというと1ヶ月余りで、整流管が3本も切れたというのです。ヒーターが?・・・え゛っ!です??
 しかし、50年以上も前の真空管なので、あたりが悪ければ切れるかもしれませんが、3本は異常です。何かの拍子でヒーター電圧が上昇したのかな?と考えました。


◇里帰りしたラジオの箱◇

あの時のまま・・・


 お話を伺うと、今まで毎日のようにラジオ放送を楽しまれていたとのこと。
 それが、急に聞こえなくなって寂しくなりました。と言われます。どこかで聞いたような?その気持ちは大変に分かる私でした。
 今回、その切れるというところと、全体のメンテを兼ね一端、里帰りしていただくことにしました。勿論アフターケアです。
 状態を見れば、非常に丁寧にお使いだったことが手に取るように分かります。大変嬉しく思う限りでありました。


◇切れる原因◇

犯人はすぐ分かりました。


 原因は、電圧異常でもなくソケットの不良でもありませんでした。犯人は、電源トランスです。
 トランスの端子ラグの根本で断線、つまり出力電圧はゼロです。また、何かのショックで偶につながるようで、点灯することもあったようです。実際、届いたときは受信していました。
 これは、端子ラグに「ペースト」が付着していた為、長い歳月で酸化し、そして切断となったようです。「ペースト」のいたずらの代表例でしょうか。
 処置として、黒い固まりは細いドライバーでコリコリ落とし、それから綿棒に中性洗剤をしみ込ませて全部の端子を拭き、乾いてからフラックスを塗布し、改めてハンダ付けしておきました。


◇メンテナンス開始◇

ついでに模様替え・・・


 前回は、先人の復活と洒落込みましたが、眺めてみるとドーム型に5球スーパー候では、ちょっと寂しいかな〜?と思い始めました。
 ならば、それらしい5球スーパーにちょっと模様替えを考えます。更に高級感を狙いアクセントとして、ソケットリングも作って付けてみました。
 結構長い時間使われるようなので電源部も強化対策を施します。といってもアンプの整流回路と同じにするだけです。


◇仕切版の製作◇

上手くいけばシールドケースは無用です。


 この仕切板を付けると、どういう訳かレトロ調に見えます。
 後から見た姿はIFTも見えなくなり、高一ラジオそっくりさんになります。でも球のユニットを見ると、あれ?ですが・・・。
 こういった仕切板の5スパは、以前も作りましたが、レトロ感覚をかもし出すには最適かもしれません?
 また、5スパに拘るのは、使われる方の操作性が優先です。なんと言っても同調と音量調節が容易なこと、感度が良い事が上げられ、だれでも簡単にラジオ放送を楽しむことができるという大きなメリットがあります。
 OMさんのお話だと、当時の型式だと再生時の発振音で壊れていると勘違いされたり、音量調整が出来ないとかだったりするそうです。


◇メンテナンス開始 �供�

再配線となりました。


 見てみるとペーストが付いているパーツが所々見えたので部品を外して磨きました。このペーストは、IFTの端子に付いているとIFTの調子が悪くなるそうです。
 自作品からの取り外し品は要注意というところでしょうか、昔はよく使われていたようなので、もしも端子に付いているようなら、徹底的に除去します。
 と、あれも、これもと掃除をしていたら、結局全部外す事になりました。ありゃりゃ・・・じゃぁー作り直し!と腹をくくり、作業開始です。
 またしばらく大好きな5スパで遊べそうです。わ〜い!


◇カットしたバリコンのプリー◇

手頃な鉄板製です。


◇苦労した減速機構◇

バリコンはシャシから沈む位置となり、高さ調整に苦労しました。


 前回は、バリコンにシャフト直結タイプでした。これは、バリコンを調整して軽く回るようにしてありましたが、ツマミが小型なので同調は大変だったかもしれません?
 今回は、それを少しでも解消しようと、プリーを使って減速機構を設けました。ただ、ダイアル窓の位置とシャフトの位置は入れ物の関係で、もう変更できません。ブッシュを交換したりして、この位置を決めるのに大変手間取りました。
 また、文字盤も高さが変わるので全く使えません。改めて作り直しとなります。これは、バリコンプリーを丸くカットして、作った目盛を貼り付けて対処することにしました。


◇配線完了◇

今回はアース母線式です。L型抵抗で気分だけでもレトロ調・・・


 アンプは、ワンポイントアースで、ハムやノイズ対策を施しますが、ラジオだとワンポイントアースというのは余り聞きません。
 これは、アンプと違い高周波を扱う為です。要所要所をアースに落とし高周波の回り込みや飛び込みを防止する為だそうです。また、古いラジオ用の電源トランスは、磁気シールドが施されていない為、ハムも出やすく対処に苦労します。
 今回は、アース母線式としました。こうすることによって、CRの取付が大変容易になります。
 このCRは、出来るだけソケット上を交差しないように取り付けます。何故かは忘れましたが、基本だそうです。


◇生まれ変わったドーム型◇

箱は当然ノーメンテ!あの頃のままです。


 出来た、出来た!裏から見れば高一みたいな雰囲気に変身したスーパーヘテロダインです。
 配置も少し変更し、再配線なので、もう一度周波数調整をして、電圧も再確認です。電源部も強化したので長時間使っても大丈夫でしょう。同調が容易になった分扱いやすくなったと思います。

<2009.02.06>

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