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痛みやキズは、個人の好みや感覚の違いはあると思いますが、拭き掃除やちょっと手を加えだけで満足出来るのなら極上品だと思います。さてさて、この5904Cはどのレベル?
眺めてみると、飾って置くにしても、どうも満足できそうもない感じ・・・。ということで分解掃除の続きです。勿論、始めての見る機械でもあり、どのように組み立てられているのか構造を調べながら進めました。まるで自動車のキャブレターを分解掃除するような気分、調整もある事だし・・・。 ましてや骨董品です。予期せぬ事態に出くわすのはあたりまえと覚悟も必要です。メカ的な補修等も必要になるかもしれません。最悪、板金塗装も出てきます。でも、自動車を直すわけじゃありませんので・・・・ |
◇上部から掃除前◇
全体に黄ばんで各所にサビがあります。
◇斜め後部から掃除前◇
電源トランスは撤去、出力端子のネジも欠品
見てみると指先も入らないような狭いところも汚れ、各所の錆びも目立ちます。こうなってしまうと拭き掃除だけではなんともなりません。それでも満足できる方は拭き掃除をして済ませましょう。
汚れやキズだけならとにもかく、改造品を手にするというのはよほどの覚悟が必要です。修理出来なければ、このままお飾りとするか、粗大ゴミ、あるいは部品取りとするしか選択肢がないかもしれません。 でも勿体ないので、今回(いつもですが・・)は、とりあえずある程度独断と偏見をもって磨いてみましょう。ということになりました。 |
◇掃除前のコイル群◇
フレームがサビて白い粉が吹き出ていました。
分解してみると、ロータリーSWのお化けで、コイルがクルクル回る大きなコイルパックがこの重たいところを占めていました。こういうのをターレット式というんだそうです。単純にコイルパックと呼ばないのね、これ・・・
RF1段、中間周波3段で4BAND目(2MHz以上)からはダブルスーパーになっているという当時としては、超最高級のお仲間だったと想像します。部品取りでは勿体ない!なんとかなる!・・・かな? |
◇3連特殊バリコン◇
1セクションだけ離れています。
これは、ステンレス製の特殊3連バリコンで周波数直線型です。勿論、セラミックタイプの通信型バリコンです。恐らく高級品でしょう。組み立ててしまうとシールドカバーで全体を覆われて、バリコンを拝むことは出来ません。カバーも簡単に外せない構造になっています。
このバリコンは、隙間があり見た目に格好悪いのですが、意図的な設計でしょう。各セクションの下にちゃんとコイルの接点があるのです。既製品の3連だとこうはいきません。それで特殊というのだろうか・・・?(別名、間抜けバリコンと言います。 ←ウソです。) |
◇磨いた真空管のシールドケース◇
磨けばピカピカになります。
シールドケースは拭いただけでは綺麗になりません。これが大変なんです。指は真っ黒!その手で額の汗を拭ったら顔まで黒くなります。ご注意のほどを・・・
錆の深く浸透したものは残念ながら全部取れません。取ろうとすると真鍮色になってしまいますので多少の黒いポツポツが残りますが我慢です。気に入らなければ、後から新品に交換すれば済むことです。誰にでも出来る一番簡単な作業でしょう。 その他にBKリレーなど簡単に取り外しの出来るものは、一端外して最後に仕上げます。このリレーも例外ではなくケースが錆びて塗料がボコボコ膨らんでいました。一端、保管して置きツマミ類と一緒に作業することにしました。 |
◇各ブロック取付完了◇
やっと本体完了です。潰れたIFTも補修
先に出来あがっていた重たいブロックを再び乗せて、ごちゃごちゃした配線を戻します。続いて、磨き終えたBFO-IF-Xtalのユニットを元の場所に戻します。
これで本体の残すところは、スナップSWの交換と改造部にCRを数個取り付けるだけとなりました。このCRは出来れば同タイプを使いたいので、ガラクタ箱から探すことに・・・。 ごそごそと探せばあるものですね~。ソリッド抵抗の1KΩと22KΩ、MURATAの0.01μFを取り付けてオリジナル回路に戻してあげました。これで一通り本体は終了とし、しばらくお休みいただく事になりました。お休みの間はパネルとか外装類の整備に取りかかる訳です。 2個あるM型コネクターは、磨いても駄目だったので新品と交換、BK、SP端子はネジがないので陸式端子の黒を新たに取り付けました。 |
◇掃除後の後部◇
M型コネクタ、端子は新品です。
開けられていた穴は塞ぎました。
気に入らないところは給電用のUSソケットでしょうか。出来ることならメタルコネクターを使いたいところです。それは、緩むことはなく確実にソケットを取り付けられるからです。
とはいえUSソケットもグサッと差し込めば硬いので大丈夫です。メタルと比べると長所は後部へ余り飛び出さないことでしょうか。このソケットから外部電源ユニットへ接続させるためUSプラグとケーブルを別途手配しました。 |
◇シャシ裏◇
ばらしたワイヤーハーネスもたこ糸で結束
シャシ裏は、ラッキーなことに比較的綺麗でした。そのまま配線を戻せば完了です。また、業務用機器の配線は、どういう訳か比較的長くなってます。これは、パーツ交換等で切断してもほぼ同じように戻せる為にでしょうか。交換するときのことを考慮してあるのかな?とも思います。
この受信機の配線方法で、気に入らないところといえば真空管のセンターピンを中継端子として使用してあったことです。修正しようと眺めても、縦ラグも取り付けられず狭いしところで諦めました。そうしてあったので大丈夫でしょう・・・たぶん |
◇ツマミ等小物類(未掃除状態)◇
手垢とヤニ・・・そして錆
メインダイアルとスプレッドはディスクブレーキみたいなのが付いていて重くすることも可能です。ダイアルロックの役目をします。ツマミ自体も重い!
Sメーターは、オリジナルではありません。前々々々?オーナーの努力作でございます。ふん!Sメーターは、とりあえずオリジナルにしてからの検討課題です。AGCを分圧してブリーダー咬ましてーなどと・・・駄目だったら、ただのピコピコという手もあります。これも楽しい!怒られるかな?でも断線してたら知りません~。 |
◇ツマミ類(塗装、(掃除後)◇
ツマミの細かな溝は掃除が大変でした。
これから、外装部品の掃除となりますが、まず手始めに小物類を磨きました。この時にBKリレーとメーターも分解して再塗装しました。メーターはアルミのケースですが、錆びて被膜がボコボコしています。
これも磨いて再塗装、分解してみたら内部の文字盤もやられていました。パネルの取付穴は開けっ放しで防錆処理をしてませんでした。この結果、結露等の関係で切り口が錆びてメーター内部へ浸透したと想像します。 見なければ良かったのに見てしまった以上は仕方がありません。錆を取って文字盤も作らなければならない羽目になりました。ひぇ~です。 |
◇文字盤を作り直したSメーターとその後面◇
ナットは回さぬ事と書いてあります。どうして?
これは解らなかったので、緩めたら判りました。
これで、小物もある程度終わりました。その他に面倒なシール作りとか銘板の補修が残っています。
大物は、筐体とメインパネルと化粧パネルの作業、それと厄介で肝心なもの・・・それは、外部電源ユニットです。これは、付いていたトランスは使えないし、全く新から作らなくてはなりません。頭を抱える日々が、まだまだ続くのでありました。道のりは、まだ遠~~い! |
<2007.10.22>