| 子供の頃の憧れ・・・それは、ラジオ月刊誌の文末に載っていた0−V−2キットでした。「世界の電波がキャッチできる。」なんていうフレーズにも益々心ときめかせていました。欲しいけど、触ることも買うことも出来ず、広告を眺めてはため息が・・・。そして、いつしか時は過ぎ去り、そんな憧れを抱いていたことも少しずつ薄れていったのです。
子供の頃は、いつも真空管ラジオを聞いていたこともあってか、真空管ラジオは大好きです。数年前までは、次々に手に入れて沢山になると、好みのものを残して捨てていました。今、考えると惜しいことをしたものです。 |
[憧れを抱いていたスタイル]
| かなわぬ夢と知りつつも、子供の頃は広告を見るたびに欲しいなと思い憧れを抱いていました。中でも「0−V−2受信機」は私にとって、当時は高嶺の華で購入できないものでした。 調べてみると、このセットもどうやら鉄製シャーシのようです。6AU6と6BM8の2球構成、B電源はシリコン半波整流で、バンド切り替えはプラグイン方式でした。バーニアダイアルが子供心に格好良いのです。 これの本物は手には入らないでしょう。たぶん・・・・ Aコイルは最初から付属していたようですが、他のバンドは別売りでした。 ○コイル別受信帯域○ 1)Aコイル:535KHz〜1605KHz 2)Bコイル:1.5MHz〜5.5MHz 3)Cコイル:4.5MHz〜13MHz 4)Dコイル:12MHz〜27MHz とあります。作ろうかとも思いますが、回路図も正確な寸法も分かりません。 一番問題なのがプラグイン・コイルです。当時は完成品のコイルが販売されていたので購入すれば事が足りたわけで、今はもう完成品を購入するなどということはできません |
何とかして作ってみたいラジオの一つです。
ガラクタを列べて何とかならないかと・・・
| 真空管好きなこともあってか、ひょんな事からOMさんと知り合うことができました。お話を伺っていると「その製作記事なら持っています。」とのこと、早速お願いすることに・・・・
忘れ去られていた、憧れの0−V−2のデーターを手にすることができたのです。感激でした。問題はこのラジオに使われているコイルです。当時は完成品が売られていましたが、今となっては購入など無理なお話です。幸いにもコイルデーターも頂きましたので、ラジオ少年の憧れを再現してみることに・・・・・。 OMさんの話によると実用上はBC帯〜15MHzと仰っていました。 |
ラジオ少年は工作好きなんです。
加工したアルミ板と既製シャーシを並べてニヤニヤ・・・・
| シャーシの加工はどうも嫌いというか苦手な方?というより面倒くさいという方が多いようです。でも、これは失敗の確率もかなり高いし、仕方のないことかもしれません。確かに面倒です。だから失敗しないように慎重に加工をすることが、成功の鍵といえます。えっ?簡単にできればだれもが作りますって?・・・すみません。
パネルもアルミ板を切り出して、ツマミ、イヤフォンの穴を先に開けます。次にシャーシに合わせシャーシ側のツマミとイヤフォンの穴を開けてパネルを仮固定します。それから、バーニアダイアルの位置決めとなりますが、これはバリコンと正確に合うように取りつけないといけません。バリコンの位置もある程度、修正が利くようにします。このバリコンは高さ調整が出来ませんのでちょっとシビアです。 この0−V−2の中で加工が、大変なのは恐らくパネルのスピーカー穴の加工とシャシ側のスピーカーが収まる切り抜き部分でしょう。私は、鉄鋼ドリルとカッターナイフ、平ヤスリそれと丸ヤスリで加工しました。 |
| 電子回路の説明は諸先輩方のホームページに色々ありますので、事細かな電子回路の説明は必要ないでしょう。簡単にいえば並四の変形型。とにかく、ラジオ少年は工作好きなだけです。ただそれだけなんです・・・・
外寸、そしてデザインも昔の広告から割り出すしかありません。モノクロ広告でしたから色は不明。子供の頃イメージしていた姿で再現してみました。バーニアはとりあえず270度分割を使いました。本当は180度の36φだと思いますが、並べてみたら小さくて格好悪いと単純な的感覚だけです。後に、50φの180度を探し出して交換しました。 |
○オリジナルの回路図○
プラグイン方式4のBAND再生式受信機
部品をつけてみればなんとも言えぬこの姿形
パネル型は60年代の通信型スタイル
プラグインコイルを巻き終えた
| このコイルは、UYのプラグインボビンです。これもラジオ少年にとっては憧れのコイルボビンかもしれません。昔、買ってあったものを使いました。外国製の黒いものはまだ何とか供給されているようですが、このボビンはおそらく入手は難しいと思います。その他にアクリルパイプを利用して作るしかないと思います。これは、OMさんが作って結構実用になるといっておられました。その他にはGTやST管の壊れたもののベースを利用するという手もあります。
コイルですが、BANDごとのデーターを基にボビンに指定の太さの線を巻いていきます。私はBC帯用にはリッツ線を用いてみました。これはQが高くなるそうです。 |
○シャシ裏○
昔風に、L型抵抗などを取りつけて喜んだり・・・
| 昔は、L型抵抗にチューブラ型のオイルコンが使われていたようです。当時の面影を優先にとL型抵抗などを使ってみました。しかし、大きくて配線が、ごちゃごちゃになってしまいました。これでもラジオ少年は満足!?・・・しないので後にカラー抵抗と小型の部品に変えてしまいました。 |
やっぱり部品が大きすぎます・・・
結局、配線はやり直しをしたりして・・・暇人?
| 本物は、10KΩのSW付きとスプレッドVCが付きますが、このラジオは元々分離が良くないので、スプレッドはあまり意味が無く、再生VRにSWが付いたものは使いにくいと予めOMさんからご指摘をいただいていました。ということは、オリジナルに組み上げても面白味が無く、貴重なミゼットVCを分解するのも惜しい。ここは、ご指摘をいただいたようにラジオ少年らしく改造することに、そしてシリコン整流もつまらないので、5MK9という半波整流管を無理矢理付けることにしました。性能は電気を食うだけですが、2球から3球に増えたわけです。ラジオ少年のちょっとしたイタズラだと思ってください。
スプレッドVCが無いので短波帯の受信が大変かと思えばバーニアダイアルのお蔭でそんなに違和も感無く、かろうじてハムバンドも受信できました。高い周波数は、OMさんの言われたとおり、さすがに聞こえません。分離がよいといってもこんなものかな?もっとシビアにコイル調整を要するようです。 |
憧れだった0−V−2の完成
当時の面影、憧れを懐かしみたいという気分で白黒写真で・・・
| 試行錯誤もだいぶありますが、雰囲気は味わえました。再現してみれば心ときめかせていたあの頃が、少し蘇りました。夢中でハンダごてを握っていた時代がとても懐かしく思います。 このラジオはOMさんに大変お世話になりました。心よりお礼申し上げます。 |
◇おまけのおまけ◇
この広告は私が真似して作ってみたものです。
これも広告を真似してみました。
実際の広告ではありません。念のため・・・
<2006.04.25:再編>